杉山城遺構
杉山城は中世城郭の見本とも言うべく保存状態も良く戦国期後半の築城形式をそのまま再現したような城です。馬出し郭、堀底道、枡形虎口、井戸郭、食い違い、横矢の仕掛け、切り岸、出枡型などが現在、大変良好な状態で残されています、全体的には山城で本郭を中心に北西と南東の両方向にニノ郭、三ノ郭と下がっていき、北東の方向に本郭より一段下がった位置に郭が在り、南西の方向には帯郭が存在します。
馬出し郭
食い違い虎口
南東側のニノ郭と三ノ郭の間に在る虎口で横矢が仕掛けられる様に成っています。
本郭
井戸郭
本郭から南東方向の帯郭には井口が在りその上部から弓で水の手を守る井戸郭が配置されています。
枡型虎口
北西のニノ郭と三ノ郭の間の枡形虎口です、此処にも横矢の仕掛けが施されています。
本郭には矢倉台の址が存在しています。
堀底道
三ノ郭から見た
高見城
(写真中央の山)
杉山城からは高見城を目視する事ができます、松山城から菅谷館、菅谷館から杉山城、そして高見城へと互いに狼煙で連絡を取り合い敵の来襲に備えたネットワークを組んでいました。